よるくま@真夜中の虹 膠原病・心筋梗塞 闘病記

膠原病~心筋梗塞/発病・入院・共存の記録 体に耳をすます日々の日記

2008-01-01から1年間の記事一覧

[2008年12月]忘れることができない一年

2008年12月1日6:19 冬の朝 この凛とした空気は懐かしい。あの場所に異動した季節だから。 2008年12月9日2:32 何だか心身のバランスが… 夜中に、ベランダでタバコを吸ったら、よろけて倒れそうになった。 いろいろと変化が多すぎて、どうも心身のバランスを崩…

[2008年11月]前職場との決別、そして記憶

2008年11月3日3:04 病気前の職場に行った 前の職場のイベントを見に行った。余り気乗りしなかったのだが、職員何人かからの繰り返しの誘いのメールもあり、義理もあったので、短い時間覗きにいった。 異動後も何度も引継ぎに行っていて、そのたびに、もうこ…

[2008年10月]プール、ジーンズ、靴、新規事業

2008年10月1日22:33 水になる プールの壁を軽く蹴る。 左手を前に柔らかく伸ばして、右手は体のラインに沿うように。左手は、遠くのものに触れようとするみたいに、気持ちよく伸びる。 体も頭も、力を抜いて右にローリング。それはちょっと楽しげ。 伸ばした…

[びょういんつうしん番外編]私の足、輝いている

入院中に、建物の外の吹きさらしの喫煙場所にふきだまりみたいにたまってウダウダしていると、時々目に止まる若い女の子がいた。十代後半から二十歳くらい。 華やかな服装は、入院患者ではない空気。長そでの明るい色のTシャツに、キュロットパンツをはいて…

[2008年9月]ふつうの楽しみ

2008年9月24日2:04 書かなくなったわけ ここには書いていなかったが、ノート等には色々と書いていた。 それも1ヶ月前くらいからは書かなくなっていた。 今日久しぶりに開いたノートに書いたのは、「書かなくなったわけ」。 一番大きな理由は、毎日を充実し…

[2008年7月]メンタルと疲労のコントロール

2008年7月1日 0:39 [リハ]Run 1800歩。 2008年7月1日 1:11 バイクなのか自転車なのか バイクもだいたい車種も決って、そこで止まってしまった。はたしてバイクでいいのだろうか、と思う。バイクには乗れるのはわかった。バイクは時間を短縮して、プールに…

[2008年6月]退院後1か月 病状の整理

2008年6月16日2:43 【疾】診断名・現状・予後 診断名:シェーグレン症候群、後根神経節炎、抹消神経障害診断日:2008年4月14日発症原因:不詳入院期間:2008年3月26日~5月17日 ◆所属組織に提出した病状報告書(5月7日)から抜粋 *一部その後の経過を追記1…

[2008年6月]リハ出勤&移動手段をいろいろ模索する

2008年6月6日(金)22:35 一週間の終わりと開放感 今は、帰りの電車の中。 涼しい風が吹く、都会の街を、フラフラふわふわした足取りで歩いて来た。ビルやネオンの光が、キラキラ輝いていた。 退院を実感するのって、こういう瞬間なのかもしれない。 街の雑踏…

[2008年5月]退院後の生活、自分でリハビリを始める

2008年5月18日(日) 退院翌日 5:00 起床・公園。朝は朝のペースの人がいる。だいたいおじいちゃん、おばあちゃん。 ・人と話できて少し安心した。 「ウチに来てお茶でも」と誘われたりするので、関係の取り方に少し迷うが。 ・ストレッチができるベンチを…

日記の色分け…リハの参考に

退院後の生活の日記の色分け ほんとうは、エッセイであれば、読み方は読む人に委ねるところです。 一方、この文章は読み物としてよりも、闘病・リハの助けになればという趣旨として公開しています。そのため、厳密ではありませんが、おおむね以下のように色…

入院ノート  あとがき

あとがき 病院にいたときのことをまとめようと思ったのは、これが二度目である。一回目はナースに宛てたノートを、今回は、それに手紙や書いたものを加えた。 あの時間、あの場所は、私にとって完結していて、あの時の空気と一緒に、透明なビンの中に封印さ…

【日刊】びょういんつうしん 最終回

石川さん 焼き鳥屋 まりこ、照れくさそうな笑顔で退院。 サクマさん、不安そうに退院。 佐藤会長、「シャバへ」。 ゆあささん、ネックガードをつけて退院後、パチンコの毎日。 となりの小島さん、明日。 向かいのベッドの、焼き鳥屋のおじいちゃん、石川さん…

この時間の意味って? そして、退院。

2008年5月12日 AM3:35 この時間の意味って? みんなが、来る人来る人が、そんなにがんばるなって言うんだよな。でもさ、この状況で、全部を投げ出して、ゆっくり黙って待つって、無理だと思うよ。気持ちをゆるめてしまったら、足元から崩れてしまう気がする…

自分の足で走りたい

看護師 伊藤さん、金子さん2008年5月7日(水) AM2:30 一時帰宅してわかった体のこと 家に帰った。そしてまた戻って来た。 戻る時間がちょっと遅くなり、すみませんでした。ちょっと気がのらなかったもので…。外の世界は刺激的でした。危険もいっぱいあるけど…

[看護師への手紙]一時帰宅まで。いろいろな思い。

看護師 伊藤さん、金子さん 2008年4月30日(水) 23:55 パルス2クール目がんばった 朝、金子さんと話して、そう、眠ってやりすごすのも大切なかもしれないな、と思って気持ちが楽になって、そうしたら、1時間半位、心地よい眠りがやってきました。起きたらス…

どん底

2008年4月29日(火祝) 夜中2:10 治らないのかも、責任を果たせないのかも 今日から再びパルス人間になった。血管に点滴用のチューブを装着したまんまの様子は、人造人間みたい。そこから必要な薬液を補給する訳。 ステロイド・パルス療法の「パルス」というの…

[看護師への手紙]死なない約束

2008年4月29日(火)夜 看護師 金子さん、伊藤さん 少し思っていることを書いてみますネ。 昨日の夜から今朝にかけては、気持ちがドーンと落ちました。初めて午後パルスをしたせいなのか、あると言われているステロイドから来るうつ症状なのか。Dr.の予後につ…

退院後をイメージして、苛烈なリハを始めた

2008年4月20日(日)夜の喫煙所でヤクザの会長と話した 22時15分になったので、喫煙所へ。だいたいこの時間に下りて、しばらく話をして戻れば、非常口を閉めるガードマンにもナースの巡回にもあたらない。今日は風が冷たくて、ベンチにはひろみさんしか…

夜の住人

2008年4月15日(火) カーテンとテントとヘッドフォン この病室のカーテンの仕切りって、やっぱりテントに似ていると思う。 普通、もう少し落ち着かないものなのかもしれないけど、私は全然大丈夫だ。どちらかと言えば、カーテンの外にはもうひとつ強固な壁…

病名の確定まで

2008年4月10日(木)朝 気力が失われてきた 長くなり、気持ちが上がったり下がったり。先週末から気力が失われてきている感じがする。軽いうつ状態? 普通に考えれば、原因不明で歩けず、軟禁状態がこれだけ続いて、なお見通しゼロというのは辛いはず。自分…

【日刊】びょういんつうしん その12

余暇と心の自由 病院には余暇が少ない。病院は通過機関だから、当然と言えば当然か。アミューズメントパークまではいかないにしても、何か工夫はできないものか?定期的に映画を上映するとか、図書館を作るとか、レンタルビデオ店を作るとか。 院内で生活す…

【日刊】びょういんつうしん その11

生きていること 急変を目の当たりにしたのに、その後しばらくショックでグッタリと横になったけど、それでもやっぱり朝食を食べていた。 食べ物が喉を通らない感じ、だけど。ヨーグルトとフルーツを外したものの、ロールパンとスープは食べた。 何だか奇妙だ…

【日刊】びょういんつうしん その10

急変 吉田さんの容体が急変した。 朝食後、カーテンごしに聞こえる吉田さんの様子がどうもおかしい。昨日あたりから吐いていたが、今日も吐いているのかゴボゴボという音が聞こえる。その音が、余りにも長かった。 数日前、吉田さんの喘鳴がひどい時は私がナ…

【日刊】びょういんつうしん その9

過敏さ、そして弱さ 病院にいて、病気が長期化しつつある。新しい事が減り、慣れてきた中では、気持ちも落ち着き、余裕が出てきたと感じている。眠る時間も早くなり、緊張やたかぶりもなくなってきた。 けれども一方で、眠りが浅くなり、目が覚めるのが早く…

【日刊】びょういんつうしん その8

退院 退院は、入院患者の誰もが待ち望んでいること。それは、入院期間の長さに関わらず焦がれるものであろう。 短期間入院しポリープを切除し、そのポリープが良性だった者は、九死に一生を得たと感じ、病院を出る時、多分振り帰らない。二度と戻るつもりは…

【日刊】びょういんつうしん その7

空の色 眠りが浅くなってきて、5時には目が覚める。 病院での生活に慣れてきて、毎日余り疲れない。色々な人と話して、病院の中のこともよくわかってきた。社会とは別の時間が流れているこの場所が、生活の場になりつつある。 病気の原因が見つからない。入…

【日刊】びょういんつうしん その6

動き出せない月曜日 何日目なのか、もうよくわからなくなってきた。 病院に入っていたら、曜日なんて関係ないと思っていたけれど。 今日は気持ちの中で、ちゃんと「月曜日」。そして冷たい雨が降っている。 気持ちが少し辛くなっているかもしれない。 週が明…

【日刊】びょういんつうしん その5

つわものたち ② 高田さん、団塊の世代。元プロゴルファー。 難病を発症し、最初の入院生活は4年、その後入退院を繰り返す。スポーツ選手らしい大柄な体格で車椅子に座っている。目の障害でサングラスをかけているが、障害用眼鏡というよりは、チンピラ風で…

【日刊】びょういんつうしん その4

つわものたち その1 入院して二日目に喫煙場所を見つけた。それは入院棟の裏、隣の古い建物に抜ける通路の際の屋外の、吹きさらしの場所にあった。タバコの煙が流れるのを防ぐためのプラスチックの透明な仕切り壁に区切られた空間。そこにはいつも、4~5…

【日刊】びょういんつうしん その3

プライド 病院は羞恥心に余り配慮がない場所だ。そんな中で、プライドって何だろうと思う。 入院した翌日、部長回診があった。部長というのは、院内では相当偉い人らしい。その教授は、日本でも五本の指に入る神経内科の権威だということは、後に患者同士の…