よるくま@真夜中の虹 膠原病・心筋梗塞 闘病記

膠原病~心筋梗塞/発病・入院・共存の記録 体に耳をすます日々の日記

膠原病(シェーグレン症候群)

入院ノート  あとがき

あとがき 病院にいたときのことをまとめようと思ったのは、これが二度目である。一回目はナースに宛てたノートを、今回は、それに手紙や書いたものを加えた。 あの時間、あの場所は、私にとって完結していて、あの時の空気と一緒に、透明なビンの中に封印さ…

【日刊】びょういんつうしん 最終回

石川さん 焼き鳥屋 まりこ、照れくさそうな笑顔で退院。 サクマさん、不安そうに退院。 佐藤会長、「シャバへ」。 ゆあささん、ネックガードをつけて退院後、パチンコの毎日。 となりの小島さん、明日。 向かいのベッドの、焼き鳥屋のおじいちゃん、石川さん…

この時間の意味って? そして、退院。

2008年5月12日 AM3:35 この時間の意味って? みんなが、来る人来る人が、そんなにがんばるなって言うんだよな。でもさ、この状況で、全部を投げ出して、ゆっくり黙って待つって、無理だと思うよ。気持ちをゆるめてしまったら、足元から崩れてしまう気がする…

自分の足で走りたい

看護師 伊藤さん、金子さん2008年5月7日(水) AM2:30 一時帰宅してわかった体のこと 家に帰った。そしてまた戻って来た。 戻る時間がちょっと遅くなり、すみませんでした。ちょっと気がのらなかったもので…。外の世界は刺激的でした。危険もいっぱいあるけど…

[看護師への手紙]一時帰宅まで。いろいろな思い。

看護師 伊藤さん、金子さん 2008年4月30日(水) 23:55 パルス2クール目がんばった 朝、金子さんと話して、そう、眠ってやりすごすのも大切なかもしれないな、と思って気持ちが楽になって、そうしたら、1時間半位、心地よい眠りがやってきました。起きたらス…

どん底

2008年4月29日(火祝) 夜中2:10 治らないのかも、責任を果たせないのかも 今日から再びパルス人間になった。血管に点滴用のチューブを装着したまんまの様子は、人造人間みたい。そこから必要な薬液を補給する訳。 ステロイド・パルス療法の「パルス」というの…

[看護師への手紙]死なない約束

2008年4月29日(火)夜 看護師 金子さん、伊藤さん 少し思っていることを書いてみますネ。 昨日の夜から今朝にかけては、気持ちがドーンと落ちました。初めて午後パルスをしたせいなのか、あると言われているステロイドから来るうつ症状なのか。Dr.の予後につ…

退院後をイメージして、苛烈なリハを始めた

2008年4月20日(日)夜の喫煙所でヤクザの会長と話した 22時15分になったので、喫煙所へ。だいたいこの時間に下りて、しばらく話をして戻れば、非常口を閉めるガードマンにもナースの巡回にもあたらない。今日は風が冷たくて、ベンチにはひろみさんしか…

夜の住人

2008年4月15日(火) カーテンとテントとヘッドフォン この病室のカーテンの仕切りって、やっぱりテントに似ていると思う。 普通、もう少し落ち着かないものなのかもしれないけど、私は全然大丈夫だ。どちらかと言えば、カーテンの外にはもうひとつ強固な壁…

病名の確定まで

2008年4月10日(木)朝 気力が失われてきた 長くなり、気持ちが上がったり下がったり。先週末から気力が失われてきている感じがする。軽いうつ状態? 普通に考えれば、原因不明で歩けず、軟禁状態がこれだけ続いて、なお見通しゼロというのは辛いはず。自分…

【日刊】びょういんつうしん その12

余暇と心の自由 病院には余暇が少ない。病院は通過機関だから、当然と言えば当然か。アミューズメントパークまではいかないにしても、何か工夫はできないものか?定期的に映画を上映するとか、図書館を作るとか、レンタルビデオ店を作るとか。 院内で生活す…

【日刊】びょういんつうしん その11

生きていること 急変を目の当たりにしたのに、その後しばらくショックでグッタリと横になったけど、それでもやっぱり朝食を食べていた。 食べ物が喉を通らない感じ、だけど。ヨーグルトとフルーツを外したものの、ロールパンとスープは食べた。 何だか奇妙だ…

【日刊】びょういんつうしん その10

急変 吉田さんの容体が急変した。 朝食後、カーテンごしに聞こえる吉田さんの様子がどうもおかしい。昨日あたりから吐いていたが、今日も吐いているのかゴボゴボという音が聞こえる。その音が、余りにも長かった。 数日前、吉田さんの喘鳴がひどい時は私がナ…

【日刊】びょういんつうしん その9

過敏さ、そして弱さ 病院にいて、病気が長期化しつつある。新しい事が減り、慣れてきた中では、気持ちも落ち着き、余裕が出てきたと感じている。眠る時間も早くなり、緊張やたかぶりもなくなってきた。 けれども一方で、眠りが浅くなり、目が覚めるのが早く…

【日刊】びょういんつうしん その8

退院 退院は、入院患者の誰もが待ち望んでいること。それは、入院期間の長さに関わらず焦がれるものであろう。 短期間入院しポリープを切除し、そのポリープが良性だった者は、九死に一生を得たと感じ、病院を出る時、多分振り帰らない。二度と戻るつもりは…

【日刊】びょういんつうしん その7

空の色 眠りが浅くなってきて、5時には目が覚める。 病院での生活に慣れてきて、毎日余り疲れない。色々な人と話して、病院の中のこともよくわかってきた。社会とは別の時間が流れているこの場所が、生活の場になりつつある。 病気の原因が見つからない。入…

【日刊】びょういんつうしん その6

動き出せない月曜日 何日目なのか、もうよくわからなくなってきた。 病院に入っていたら、曜日なんて関係ないと思っていたけれど。 今日は気持ちの中で、ちゃんと「月曜日」。そして冷たい雨が降っている。 気持ちが少し辛くなっているかもしれない。 週が明…

【日刊】びょういんつうしん その5

つわものたち ② 高田さん、団塊の世代。元プロゴルファー。 難病を発症し、最初の入院生活は4年、その後入退院を繰り返す。スポーツ選手らしい大柄な体格で車椅子に座っている。目の障害でサングラスをかけているが、障害用眼鏡というよりは、チンピラ風で…

【日刊】びょういんつうしん その4

つわものたち その1 入院して二日目に喫煙場所を見つけた。それは入院棟の裏、隣の古い建物に抜ける通路の際の屋外の、吹きさらしの場所にあった。タバコの煙が流れるのを防ぐためのプラスチックの透明な仕切り壁に区切られた空間。そこにはいつも、4~5…

【日刊】びょういんつうしん その3

プライド 病院は羞恥心に余り配慮がない場所だ。そんな中で、プライドって何だろうと思う。 入院した翌日、部長回診があった。部長というのは、院内では相当偉い人らしい。その教授は、日本でも五本の指に入る神経内科の権威だということは、後に患者同士の…

【日刊】びょういんつうしん その2

吉田さんのひとりごと カーテン越しにいるのは、多分おじいちゃんの吉田さん。ベッドから出ないからわからないけど多分。 初めて吉田さんの声を聞いたのは、私が病院に着いた日の夕食の時だった。「夕食ですよ」と持って来られた食事に、途切れるような声で…

【日刊】びょういんつうしん その1

窓際のやまださん 病室で初めて話した患者はやまださん。やまださんはカクシャクとしたシルバーグレーのおじさん。私が夕方に慌しく外来から入院して、一晩寝た次の日の朝、初めて言葉を交わした。開け放った私のベッドカーテンの前を通ってやまださんがトイ…

入院

2008年3月26日 23:15 入院した。 検査結果を聞きに行き、その流れで別の病院に紹介され、慌ただしく入院することになった。 診断名はまだ。更にいろいろ検査するらしい。結構退屈だ。 真新しいずいぶん高い建物の15階。窓開かないし、空気が止まっている。…

どん底

2008年2月26日 21:29 SOSサイン マレーシアにSOSサイン出した。いつも本当に困った時に頼みにしている最後の友達。 キャンプ中で電話が時間帯で辛うじて通じるなかで、知っている病院、知り合いの医者の連絡先、実績のある鍼灸院、知り合いで効果があった薬…

発症。診断名がつかず、病院を転々とし苦しみが続く。

2008年2月4日 18:27 サイボーグになる 外出先で、腰の痛みに耐えながら、そろそろと駅の階段を下りていたら、真正面に足の痺れ云々の広告看板があった。場所を確かめて、外の会議に出た帰り道に行ってみた。 接骨院と整形外科の違いがよくわからず、受付で説…

前兆

2008年1月4日 1:33 時計が止まり 机周りの時計が全部止まってしまっている。一番大きい目覚まし時計は5時44分。折りたたみの小さい目覚まし時計は1時51分。腕時計は6時51分。 今年はあんまりお正月気分もなく、あっという間に終わったので、ペース…

さあ

2007年12月31日 23:26 もう一度やってみよう。 大変なことが色々あったな。それでも倒れずに立っている。 一歩一歩を自分の足で歩く。一歩ずつでいいじゃないか。 顔を上げて歩こう。時々休みながら。 何が大切なのか見失わずにゆっくり歩こう。

疲れ

2007年12月12日 21:01 職場に本当に必要なもの 職場、というか対人サービスの環境がうまく作れない。多くは人員が揃わないことによる。それが引き金になり、連鎖的に条件が崩れる。今、本当に必要なもの、理想って何なんだろう。 これまでの経験の中で気づ…