よるくま@真夜中の虹 膠原病・心筋梗塞 闘病記

膠原病~心筋梗塞/発病・入院・共存の記録 体に耳をすます日々の日記

[2008年9月]ふつうの楽しみ

2008年9月24日2:04

書かなくなったわけ   

 ここには書いていなかったが、ノート等には色々と書いていた。

 それも1ヶ月前くらいからは書かなくなっていた。

 今日久しぶりに開いたノートに書いたのは、「書かなくなったわけ」。

 一番大きな理由は、毎日を充実して過ごし、感じ、堪能し切ることを大切にしようと思っていること、そして、書くことに時間を割いて翌日に体調が優れず過ごすことを、避けたいと思うようになったから。
 夜、時々迷うのだけれど、明日があるからいいや、と思うようになった。今日はもういい、明日に更なる期待をしよう、と思う。

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2008年9月25日0:05
何も書かないよりは…  

 最近の…と言っても長い空白なので結構前だけど…出来事。

 ナタリーゴールドバーグの本『笑いと治癒力』を読んで共感し、ノートに色々書いていた(これはずいぶん前の事だな)。

 フィットネスのプールに通って泳ぐようになった。これは数週間前。すいていて、時間を気にしなくていいので快適。3店舗を利用しているので、どこでも泳げる。何だかどこでもドアみたいだな。
 気に入ってるのは大都会の駅のそばのビルの上の方にあるプール。ライトアップされた柔らかい水は、夜の都会の空を飛んでいるような気分。

 日本地図で見ると尖った角になっている海に行って、イルカと泳いだ。これは数日前。
 

 おかげで、2ヵ月以上もコツコツと作っている大事業の計画の最後の詰め作業が、間に合わなくなりそうで、この時間まで仕事してヘキエキしているのが今。
 

 モレスキンの手帳買って、もったいながってなかなか何も書けず、手帳2冊持ち歩いているのがこの2週間。結構重い。

 身障手帳の診断書をドクターに頼んだのが1ヵ月前。

 久しぶりに講師で呼ばれて、特急に乗って話しに行ったのは、20日前くらいだったかな。

 ユニクロジーンズ3本買った。

 向田邦子のドキュメンタリー読んだ。

 ちょっとドキドキしながら、大学の後輩と二人で飲みに行った。これは内緒にしてたのだった。

 カシオのデジタル時計G-SHOCKを一度に2つも買ってしまった。といっても1つ7000円だけどね。

 雲の写真を撮った。そのずいぶん前には虹の写真も撮った。

 思い返すと、楽しいことがたくさんあるな。時々かなり気分が滅入ったり、人込みでイライラしたりしてるけど、思ったより楽しい毎日を過ごしているみたいだ。


 そんなのが、最近のこと。
 

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2008年9月29日2:08
鬼のように仕事  

 新規事業企画の締切が近づき、ずいぶん前から準備していたのに、直前になって色々な人が色々なことを言い始め、全面的に企画書の構成を変えることになった。それで一昨日は徹夜、昨日も今日も仕事をしていたのだった。土日なのに…。切羽詰ってくると、きっと目がつり上がって、怖い顔してるんだろうなと思う。

 それでも以前と違うのは、プールにはちゃんと合間を見て行ったり、ちょっとすき間時間があると、こうやって日記書いたり、自分の時間を作っているところ。
 気持ちには、どこか風穴が開いている。これまで病人生活を送っていたら、思うように体が動かなかったりしてあきらめたり、何かを捨てたりせざるを得なかったからかな。なるようになる。なるようにしかならない。努力はするがあとは知らん、という心境になることが多くなっている。これもまぁ進歩なんだと思おう。 

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2008年9月29日2:13
びょういんつうしんについて  

 入院中に、手書きの小さい新聞を書いた。題名「びょういんつうしん」。
 最近、やっと入院生活や病気について、少し振り返ることができるようになってきた。それで、入院中のこと、病気のことを少しずつ書いていきたいと思う。
 入院中に書いたのが「びょういんつうしん」。
 今振り返って書くのが「番外編」。


2008年9月29日23:49
とりあえず仕事一段落   

 新規事業企画案が一応完成した。約40ページ。提出は明日、他の職員が出しに行く。これからプレゼンがあるものの、一段落。

 今回企画書を書いていて気付いたのは、自分の文章のくどさ。特にスムーズに書き進められていない時に書いた文章は、くどい。そして、長期にわたって同じ作業を繰り返していると、自分の書いたものが客観的に見られなくなる。
 最後に大きな構成変更と、大幅なカットの指示があった。10ページ以上カットした。最初は自分の流れを断ち切られるのが不満でイライラしたけど、その内、あぁそうかと、他人の視点の意外さにも気付くようになった。
 ただし、私の問題は、書いた時点で自己完結して完了してしまっていること。書けたことで満足してしまっていて、後は余りこだわりはなかったりする。

 何でも変わり得ると思うと、絶対なんてものはないんだなと思う。予定さえ、捨ててしまっても大して何も起きない。
 捨てるのは、もしかしたら気持ちいいかもなって、一瞬何かが見えた気がした。


2008年9月30日16:40
通院日  

 通院が終わって、病院近くの夜は居酒屋になる店で、ランチバイキングを食べた。
 
 その後、歩いて本屋へ。ここは入院中に車イスで苦労してやってきた店。歩きながら、あの頃を思い出した。腕の力だけで、傾いた歩道を車イス転がして来るエネルギーがすごいな。何が何でも本屋に行きたかったのだろう。
 本屋に入って、狭い通路を歩きながら本の匂いを吸い込んでいると、あの時のフラフラした足と軽い吐き気を思い出して、足が再び動かなくなっているような気がした。そんな訳ないのに、慎重に自分の足どりを確かめるような歩きながら、更に遠かったサラリーマンの街の中心にある駅へ。
 
 典型的なサラリーマンたちは、それほど高くないスーツにネクタイ締めて、携帯で慌ただしく電話したりしながら歩いてる。みんな自分の役割があって仕事してるんだなぁと思う。
 私は自由人。休みなんだけど、毎日が休みに近いので、所属がなくて宙ぶらりんな感じ。このアイデンティティがない生活も4ヵ月を超えたので慣れてきたけど、時々こんな生活でいいのかな?と思ったりもする。一応仕事らしいものをしながら、給料もらって暮らしているけど、社会人は相応のノルマをかけられてるイメージがあるので、自由なのは何かいけないのかな、と思うのかもしれない。
 
 新しい仕事が始まれば、自ずと忙しくなるだろうけど。時間があるものだから何をしようかと迷ってしまい、都会にある水族館に行こうかと思った。そこには私の好きなエイがいるらしい。いいんだろうか、こんな生活で。
 更にパチンコ案、前から気になっているミュージカルを見に行く案、更なる気に入ったジーンズを探しに行く案、こうなったら電車で遠くの海を唐突に見に行く案などが次々思い浮かんだ。
 しかし、大それたことはやめて、別のターミナル駅に行って、英語の本を買うのと、モレスキンの無地のノート買うのと、帆布の店を眺めるくらいにしておいた。
 
 今は移動中で、この後プールに行く予定だ。
 そしてどこかでノートに文章を書き、帰ったらまたやりたいことはたくさんある。いつもの行動とあまり変わりない気がするけど、まあいいや。
 
 今の楽しみは、すでにやっていることの延長線上にあるらしい。
 

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