よるくま@真夜中の虹 膠原病・心筋梗塞 闘病記

膠原病~心筋梗塞/発病・入院・共存の記録 体に耳をすます日々の日記

[2009年4月]職場が都会に移転 ステロイドの副作用

2009年4月1日2:19

年度終わり 


  仕事場の引っ越しが終わった。引っ越しという気持ちのこもったものではなく、とにかく、優先順位をつけてダンボールに入れて、蓋をして移動する。「場所を移す」というニュアンスが強い。事務所の引っ越しなんて、そんなものなのだろう。

 ここ最近は、私の仕事は、その場所がどこでもいいような仕事内容であり、生活条件だった。だから、まぁどこに行っても仕事はできるだろう。

 年度の終わりというのも、切れ目がない事業なので、それほど意味はない。日々刻々と、新たな依頼の電話は入り続けているのだから。人が入れ替わり増えるが、それもまたそんなに大きな影響はないだろう。意外と淡々と迎えた年度末だった。時間の区切りに、あまりこだわっている余裕がないのかもしれない。


 

 
2009年4月1日2:23 

春の匂いと都会の空気 
 

 桜は三分咲き。今週末が満開だそうだ

 新しい事務所は、都会の高層ビルを見上げる住宅街の中。夜、車を止めた場所まで歩いていて、迷う。想像していなかった、古いアパートの並ぶ町並み、行き止まりの細い道。

 春の湿った甘い匂いがする夜の空気の中で、知らない場所で新しいことを始めるんだな、と感じた。それは、少しだけわくわくするような気持ちだった。

 

 

  
2009年4月1日2:32 

知らん人に水泳を教わった 


  プールは、閉まる前の時間だったからか、空いていた。1人1コースを使えた。バタフライの練習を一人でしている。今日は、小さいおばちゃんもバタフライの練習をしていた。すると、水泳をやっていたらしい若者もバタフライを始めた。

 そして、おばちゃんは教えてもらっていた。2人は私のバタフライも見ていたらしく、足のキックのタイミングと練習方法等を詳しく教えてくれた。そして、3人で順に、2つのコースを使ってバタフライをしていた。そして向こう側のコースを見ると、さらにもう1人、バタフライの練習をしている人がいた。泳いでいる4人全員がバタフライをしているという、異常な状況。

 普段は、バタフライは敬遠されがちだ。手を大きく広げるために、往復コースを占有してしまうし、手がすれ違う人に当たってしまう。それから、大きな波しぶきを立てるために、かなり迷惑な泳法なのだった。へたくそな私がバタバタしているのは、他の人の自信になっているのかもしれないな。なんだ、あれでいいのか、と。 


 私は、これまで、プールで会話をしたりして知人を作らないようにしてきた。何だか干渉されるのが面倒な気がしていたので。それが、同じバタフライを通して、年がまったく違う3人が、同じことを話題にして同じことに取り組んでいるという一瞬は、ちょっと面白かった。

 


  
2009年4月2日1:55

初日の光景 

 実は、公示なしで昇任になっていた私。辞令をもらう席に呼ばれて、よくわからずに座っていたのだった。

 仕事の内容は全然変わらなくて、元々、実質上の責任者の役割を担っているにも関わらず肩書きは平社員なので、何となく、平社員の心づもりで仕事をしてきたのだった。偉くなりたいという気持ちはまったくないのだが、組織としてコントロールがしにくいのが、ちょっと困ったなあと思っていた。誰も責任者がいない組織というのは、バランスが悪い上に、指揮命令系統がないのだった。

 
 さて新人クンは30代、その前の採用職員が20代、そして新しく来た事務職員は60代?スーパーバイザーは70代。私が40代。50代をのぞいてまんべんなくカバーしているという、どこかの会社の理論に則れば、理想的な年齢構成なのだった。そして今日は新採用2名と私の合わせて3名が、やっと午後に顔を合わせたが、まだ全員が揃ったことはないのだった。

 相変わらず、新年度の初めの依頼は多い。70代はお休み。仕方なく2名の相手をしながら、片づけと電話工事やお金の精算や電話応対を進めている状況。とにかくダンボールだらけなのでまったく仕事にならない。私にとってはそれを乗り越えながら室内を移動するのはひと苦労なのだった。

 そして、60代は主婦感覚を発揮し、とりあえず必要なものとしてリストアップした筆頭が、台所洗剤だった。それとクイックル用のモップと、ベランダ用ほうき&ちりとり。うーん、もう少し仕事に必要なものがあるような

 とりあえず、持ち込んだ電話機が使えないことがわかり、電話が鳴らないのは静かでいいなぁ、などとふざけていたが、いよいよ電話が命綱の仕事なのでまずいと思い、電話機を買いに行ったり。

 それとコーヒーを飲みまくるつもりなので、電気ポット。新人クンと二人で買い物に行ったのだった。もう少し事業説明等するのが初日かな、と思いながら、環境を作らないと雰囲気出ないし機能しないからなぁ、と思い、そんな一見どうでもいいようなことをして、午後は過ごしたのだった。

 何だかまとまりのあるようなないような、不思議な組み合わせと個性の三人組。今日初めて合ったのに、何となく、場所を作ろうとそれぞれが考えて何かをしているという、まぁこんなスタートの一日だった。みんなが帰った後、大量のメールと電話の処理をして、結局帰るのが遅くなった。 
 

 プールは、バタフライしかしなければ泳げるようになると考え、今日は1kmバタフライで泳いだ。わずかに感覚をつかんだ。今日も、プールではバタフライが流行っていたのだった。
  

 


2009年4月2日1:56 

丁寧すぎる応対
 

 ちゃんとやらなきゃと思い、今日は朝一番から、やたらと丁寧な応対。今日は覚悟している一日だった。対人関係をこんなに全部丁寧にやるのは珍しいし、久しぶりのことだった。

 

 

  
2009年4月4日2:55 

都会のサラリーマンの光景 
 

 新しい仕事場から電車に乗る駅までの15分の間の道のりで、一本裏道を通ってみたら、そこにはサラリーマンの夜の光景があった。焼き鳥が1本80円の立ち飲み屋。ここは、街の中心の方にある、ちょっと荒んだ感じの立ち飲み屋よりも、少し小奇麗な感じ。

 サラリーマンが立ち飲みして楽しそうなので、ちょっと行ってみたいなと、本気で思っている。そこに行く時には、ワイシャツネクタイだろう、と決めている。今度、新人クンなどを誘ってみよう。う~ん、サラリーマン的でいいな。「ちょっとやってく?」みたいなね。

 他にあるのは、日本酒にこだわりを見せている飲み屋。店の中は見えないけど、表に書いてある銘柄を見ると、かなりのこだわりの様子。少しだけ、うまい冷酒を飲むのは、前から好きだ。ここは給料日直後にちょっとぜいたくをするお店。そんな個性のある店がいくつもある通りがある。あと、多分行かないけど、スナックというのもある。お客が帰るのを見送るママさんたち、という光景も見た。行きつけの店があるというのは、何だかちょっといいかなって思うけどね。「それがさ~聞いてよママ」とか返すのが流儀なのかな。 
  なんだか、今までとはまったく違う街で過ごすようになって、未知の部分が多く奥深い街だけに、ちょっと刺激的なのだった。そしてサラリーマンの光景が、私にとって、少しだけ明るく輝いて見えるのは何でなんだろうな。
  

 


2009年4月4日3:04

あんまり落ちてない 

  ここんとこ、あんまり落ちてない。落ちる暇がないというのもある。いいのか悪いのかは、よくわからない。 
  それと、落ちてないのは体重。いや、逆に危険ゾーンを突破してしまった。原因は、ストレスを受けた上、外回りが多くて外食をすること。そして、選ぶ物が高カロリーなこと。とにかく肉が食べたい。バタフライで体が傷んでいるのもある。疲れを回復したいのもある。体を作るためにとにかく肉、と無意識に思っている。

 そして、夕方残っていて、あまりにも電話応対や次々と来る仕事で神経が疲れて、甘いものを食べてしまう。疲れ果てて帰ると、夜中に暴食病が始まり、チョコレートやお菓子を際限なく食べる。プールの後だと更に食べる。大丈夫だと思っているのもあり食べる。実はバタフライ練習は瞬発力の泳ぎで、カロリー消費量は想像より多くないのかもしれない。それと、「息継ぎができず苦しい」のと、「運動量が多いから苦しい」のが混同されていて、実は息苦しいだけで、カロリー消費していないのかも。 


  昼食を改善しないとまずいか。来週から弁当作るかな。職場にはキッチンと冷蔵庫もあるので、キャベツを持ち込むか。マンションの一室を借りている職場なので、電子レンジも冷蔵庫もあるのだった。シャワーもある。自由度が高い環境で、職場らしくない職場だ。それはそれで面白い。
 

 

 
2009年4月9日8:45

副作用 
 

 なんだよ、と思う。定期健康診断の結果が出た。少なくとも副作用と思われる症状が二つ。高脂血症高血糖

 毎月通院してる訳だから、発見してほしい。そして、またかという気持ち。退院時に予想してはいた。何度も突き落とされるかもしれないと想像はしていた。

 私の病気について書いた本を読むと、「ほぼ9割に10年以内に何らかの病変があった」というアンケート結果もあったから。予め最悪を予測する気持ちの上での防衛規制もあり、あり得ると何度も自分に言い聞かせた

 そして薬。毎日強い薬を飲んでいる。健気なくらいに毎日毎日忘れずに、夜中でも薬の箱を開けて4種類の薬を取り出して飲む。朝は更に強い薬を3錠。朝の薬の副作用止めが夜の薬だ。毎夜薬を開けながら、「副作用なんかではなく、よくなるとばかり思って飲んでいたのに」という言葉が思い浮んでてきた。

 努力が報われるとは限らない。努力しているからこそ、挫折は辛いのだろう。今度何かの病気を発病したら、耐えられるかどうかわからない。この間はすべてが初めてだった上に、事の重大さがわかっていなかったので、あまりにも無邪気だった。


  この文章を書きかけて、続きを書けず。何だかイライラして3日間を過ごした。

 

  
2009年4月11日2:36

週末 弁当と針の一週間 

  金曜日の仕事が終わってから寝るまでのこの時間が、一番力が抜けていて、一番充実しているんだろうな。でも、調子にのって明け方まで好きなことをしていると、土曜日をほとんど寝てすごしてしまい、そこから昼夜逆転リズムが始まる。だから、ほどほどに明日に期待して、寝ないといけない。

 
  今週は、弁当を3日間作って持って行った。残りの2日間は外回りだったので、一応可能な日は、全部弁当を持って行ったことになる。

 弁当を作ってみてわかったことは、弁当は意外と重いこと、弁当の方が、外食や買った弁当よりも満腹感が大きく、夕方もお腹が空くのが遅いこと。作るだけでなく、帰ってから弁当箱を洗うという一仕事があるということ。

 外回りで昼に職場に帰れるかがギリギリの時にはパンとパンに載せるおかずを持って行った。パンは軽いのだということに気づいたから。 


  週末に、やっと探していた革用の針が買えた。5本で199円を2セットと、太い針5本セット250円。なんとささやかな買い物なんでしょう。これがなかなか売っていなくて、歩いて30分かからず行けるクラフト用品を売っているところまでも、営業時間中には行くことができず買えなかった。

 やっと買えたことと、これで革を細い糸で縫えるのとで、満足感。買い物は金額ではないな。最初に買った針約10本は、帆布用の特別に太い針を除いて、全部折れてしまったのだった。慣れない私は、厚い革から抜けない針をぐりぐりと動かすもので、麻糸用に細長い針穴が開いている針は、穴の部分でポキッと折れてしまうのだった。新しい針でステッチをするのが、今週土日のささやかな楽しみ。

 
  その他副作用があったり仕事が忙しかったり、来週は修羅場の会社に行く予定があったりと色々なできごとがあるが、それらはどうでもいいことなので、ここには書かない。あんまり忙しくて、ほぼ日手帳が機能していないのがもったいない。4月から、1日1ページのデイリー欄と、週間スケジュール欄が使えるのに、手帳にやることを書き留める暇もない程に、目の前の仕事に追われた一週間だった。やれやれ。 


  振り返りも終わったので、そろそろ寝よう。ではおやすみなさい。
 

 


2009年4月18日3:01

今週の週末  

 ゴールデンな時間の金曜日の夜。今週の振り返りの時間。 


  今週は寝た。早く寝たというよりは、夜中に帰って起きていられず、倒れるように意識を失って眠っていた一週間だった。ここに日記も書かず、手帳に好きな文章を書いたりも、まったくできなかった。確か去年の12月が同じような状況だった。

 この数週間の忙しさは、年度始めの忙しさに、新人が加わったことと、今週はほぼすべての日が外回りだったからだろう。

 そして、暑い日が何日もあった。春の暑さは、温度に体が適応できず、そして暑い中でスーツを着るのは、とても嫌いなのだ。こういうペースになってしまうと、鬱々としている暇が全くなくなってしまう。体の調子がどうなのかが全くわからず、毎日をこなす内に終わってしまった。 


  最近、以前からの仕事上の上司が、結構遠慮なく意見を言うようになり、時々辛らつだったりするものの、それもいいかなって思っているのだった。関係が近く対等になっている感じがする。

 たとえば私の文章を見て冗長だと。何で話し言葉は分かりやすくて端的なのに、書くと冗長になるのかねぇと。そしてそのことを自分のことと照らして、ああだこうだと一緒に考えてみたりしている。生活のことや花のことや、いろいろなことを、移動中の電車の中で話したり。彼女も自身の老いについて率直に話せるようになってきていて、力が抜けてきているのかなって思う。 


  
何をすれば一番満足してリラックスするのか。体を軽くしなやかにすることの満足感は、実はとても高い。それは、お金をかければ得られるものではないし、努力も必要。満足は、必ずしもお金を使うことではないのだ。この辺りが難しい。お金を使うのであれば、最も満足感の高いところに使いたい。


  なんだか脈絡のない今週のおまとめ。丁寧に書けばもっと書けるのだろうけど。まぁいいや。寝て、明日おきて、活動しよう。

 多分、私は今週も、よく頑張ったんだろうな。そうに違いない。そうやって、自分を誉めて終わりにするかな。
 

 

 
2009年4月25日
3:04

アメリカ  

 

  実際には知らないのだが、あの人達の大雑把な感じが余り好きではなくて、特に行ってみたいとは思わない国だった。それと、治安が悪いというのも、好きではない理由の一つだった。 
  この間、同じ職場にいる別会社の人と話していて、ちょっとアメリカのイメージが変わった。何となく見えてきた。

 その人は18の時に、お金を貯めてアメリカに数ヶ月放浪の旅に出たことがあるそうだ。英語も全くわからなかったのだが、とにかく行ってみたくて、必死でお金を貯めたらしい。

 そして、向こうに行ってすぐにバイクを買い、2ヶ月かけてアメリカ大陸を横断した。何もないところを一人で真っ直ぐバイクで走り続けるのは、行く前の憧れのイメージとは全く違って、ものすごく淋しくて、1日目で後悔して帰りたくなったとのことだった。

 ただ、途上でかなり危険そうな白人系ではない集団に囲まれて質問攻めにあった後、彼らの貧しいコミュニティに誘われて何日か過ごしたり、州警察(シェリフ=保安官)に銃を向けられて尋問された後(あの、手を挙げて膝をつけの感じ)、話をすると、保安官の家に招かれて何日も過ごしたり、留置所の中に体験宿泊させてもらい、その後の道のりについても相当詳しい地図とアドバイスをもらったりと、人と出会うことで自分自身が人に対して開放されていくのが確実にわかった、という体験をしたそうだ。

 そんな話を聞いていて思うのは、多分、アメリカ人は、大都会の人を除けば、100年も前から、同じような場所で、同じような生活をしているんだろうなあということ。きっと、何ヶ月もかけて横断するような自然の地形が大陸の真ん中にはあって、それは砂漠だったりサボテンが生えている荒野だったりして、その途中に、地図には載っていない小さい村のようなコミュニティが中継所のようにあって、そこではずっと同じ生活が営まれている。近代的な便利さを持たない昔からあるアメリカがそこにはあるのだろう。 
  Levi'sを作った、ドイツからのアメリカ移民Levi Straussが、最初のジーンズを作ったのが1853年。ゴールドラッシュの頃に、頑強な作業ズボンとして考案されて広まったということだから、ジーンズも、革製品と同じようなアメリカの風土や文化を、内に持っているのだろう。デニム生地のゴツくてザラザラした感じというのは、アメリカの乾燥した気候や、岩と土埃の環境に合っているものなのだろうな。 
  ガサツと思われることが、実は武骨なのかもしれないし、無神経に見えることが、実はおおらかなのかもしれない。私は革とかデニムに触れていて、物が使われながら風化していくのを生活の中で見ていたアメリカ人に、少し興味が湧いているのかもしれない。どういう奴らなんだろうと。

 元々、よその国から渡った人達が集まってできた国で、歴史が浅くて、とにかくいろんな人がいて。そんな中で、ジャズとか映画とか飛び抜けてものすごいものを作る。

 一方で、唐突に国粋的になって戦争を始めたり、サンダルみたいなステーキを平気で食いつづけていて、食べることに余り関心がない無神経さがあったり、かなり訳がわからない国だ。一度行って見てきた方がいいのかもしれない。私の地図のスケールは、太平洋の向こう側が視野に入っていないのだった。 


  放浪の彼が現地の人に書いてもらった、英語ではない言語で書かれた言葉。日本に帰ってから友人に翻訳してもらうと、そこにはこんな意味のことが書いてあったそうだ。「人は生まれてくる時は自分一人だけ泣いていて、まわりはみんな笑っている。人は死ぬときにはまわりはみんな泣いている。でも自分だけは笑顔になれる。そんな生き方をしなさい」と。

 

 

  
2009年4月25日3:13

体重 

  毎週週末になると暴飲暴食をし、体重が以前のベストと思われる体重から4キロ増位の値になってしまう。これは、かなり危険なゾーン。そして、1週間かけてその体重を2キロ位減らす。するとまた週末に2キロ増え、というのを、このごろ繰り返している。かなり意味のない一週間。それと、平日の体重の増減の理由がよくわからない。かなりカロリーを採ったと思っても減っている日もあり、逆もあり。 

 


  
2009年4月25日3:29

全裸のあの人 
 

 私は、あの人が結構好きだ。マイペースでわが道を突き進んでいる、ゴロっとした感じがいい。

 その人が、真夜中に酔っ払って公園で全裸になって、世の中は大騒ぎになっている。犯罪なので、逮捕されてしまったらしい。

 何だか、そんなに騒がなくてもいいのでは、と思う。あまりたいしたことではないと思う。裸になって誰かに害を加えたわけではなくて、一人で裸になって気持ちよく大きな声を出していた訳だから、別にいいのではないかなあ。それと、かなり酔っていて彼は全く覚えていないのだから、これも仕方ないなあと思う理由だ。きっと公園が気持ち良かったんだろうな。

 それと弁護士が、服を自分の周りにちゃんと置いていたので、家に帰ったと思ったのでは、と本人の横にいながら、その人ではない人格の「あの時の彼」について冷静な口調で説明していたのがおかしかった。彼は謝罪していたのだが、きっと彼だって、記憶にはないが「あの時の彼」がやってしまったらしいので、「彼」のことを謝らなければならない状況になってしまい、謝っているだけだろうな。そんなキョトンとした様子が、表情にうかがえた。「反省しているので活動を自粛します」ではなく、「反省しなければならないので」と何度か言っているのも、裸になったことではなくて、裸になったことが結果として及ぼす様々な支障や迷惑への謝罪であって、公園で一人で裸になったこと自体への是非ではない。それそのものは、まあいいのではと思う上に、泥酔しているので更に仕方ないなあと思う。

 このことで、別に彼の評判や評価や人気は下がりはしないんだろうなと思う。情報をコントロールされがちな芸能人の中で、人間性や生活や葛藤が垣間見えるのが逆に好印象なのではとさえ思うのだった。


  

 

2009年4月27日9:08

歩き出す怖さ 

  たぶん、春は嫌いな季節ではなかった。去年、一人で草の匂いの中歩き出した緊張と、思い通りにならない足の不快感が、春の空気と一緒に記憶されてしまったのだろう。宙ぶらりんの居場所のない気持ちと見通しが立たない時間と汗の記憶。


 自分の足でよろよろと震えながら立ち上がり、ゆっくり地を這うよう歩き始めた季節なんだ。
 

そして今、立派に元気になって別人になったかというと、そうでもなくて、辛うじて落ちずに低空飛行しているプロペラ機みたい。弁当箱とゴーグルをリュックに詰めて。ジーンズと、コロボックルの靴みたいな縫い目の革靴はいて。杖とお気に入りの腕時計して。ステロイド武装もしてるぜ。何だか弱っちいアイテムだな。。闘えるのは金属の棒か?ゴーグルは飛んでくる砂をよけられるかな。そうそう、私は歩くより泳ぐ方が速いんだぜ。いざとなったらアイテム全部投げつけるかな。
  
ほんとうはね、、一番強いのは心かも。
何がどうなっても誰も奪えないんだ。

 

 

 
2009年4月28日2:22

体にダメージのある泳ぎ方 

  その大きなプールは、水泳選手の練習に使われてもいる。等間隔でハイスピードで泳いでいく水泳集団。決して泳ぎは美しくないのだけれど、力がある。そして水中で見ると、キックが鋭くきれいに蹴れている。ターンも鋭くてイルカの泳ぎのよう。 
  今まで半年間練習してきて、そこそこ速く楽に泳げるようになっていたので自己満足していたのだけれど、それを見てみると、私には全く届かないような鋭い泳ぎをしていたので、ちょっとがっかり。 
  そして、同じピッチを真似て泳いでみる。無酸素呼吸でプールの端まで行ってしまうのか、全く息が切れない。けれども、今までの優雅を目指したフォームはバラバラになってしまい、水は空を切る。昨日までに数日で身につけた、体を上半身と下半身を逆に反転する楽な大きなストロークは、もうできなかった。うねるような泳ぎができていたのに。 
  そして泳ぎ終わった後、というか泳ぐ気力をなくした後、体の節々が痛い。体にも気持ちにもダメージのある泳ぎだった。
  

 


2009年4月29日23:52

落ちている  

  なんだか全部がむなしくなった。プールで泳いでいるのも、手帳持ち歩いているのも、どうでもいいような気がする。別に病気が治っている訳じゃないし。病気に対する努力が楽しいかというと、楽しいはずがない。リハビリが楽しい訳ない。悪化の恐怖や体重が増えて歩けなくなることに追われてやっているだけ。楽しそうにやるしかなかっただけ。身の回りにあるたくさんの物を見るとイライラする。全部が空しいので捨ててしまおうかと思う。何で自分だけ努力し続けなければいけないんだ。何も悪いことしている訳じゃないのに。