●●心筋梗塞を振り返る(病状まとめ)②●●
◍カテーテル室での手術
ここからが、別室のカテーテル室に搬送され行われた手術となる。モニターで映しながら、血管に管を入れて進めていき、塞がっている患部に到達したところで、管を膨らませて血流を再開する方法が、まず行われた「冠動脈バルーン拡張術(PTCA)」という手術だった。
その上で、私が受けた、患部にステントという金属の網状の管を残して、血管が再び塞がるのを防ぐ手術は、「冠動脈インターベンション(PCI)」と呼ばれる。
ステントには、梗塞を防ぐ薬剤が塗られているもの(サイファーステント)と、通常ステントがあり、サイファーステントの再狭窄率は10%以下だが、入院中や退院後には、定期的に再狭窄が起きていないかをチェックすることになっており、その際には再びバルーンカテーテルを入れることになる。そのことを入院後半までは知らずにいたため、のちにやや戸惑ったのだった。
◍CCUのこと
その後、運ばれて過ごした集中治療室は「CCU」と呼ばれていたが、その意味が「冠疾患集中治療室」ということは、かなり後で知った。「冠疾患」というのは、心臓に流れる冠動脈の疾患、つまりは心臓疾患を指すそうで、あの部屋の見えないところの別のベッドには、私のように心臓の患者だけが何人もいた、というのも意外なことだった。