2018.12.31 心筋梗塞で救急搬送④
◍カテーテル室
その後、ベッドがそのまま手術室に運ばれた。
右手首に局部麻酔注射の鋭い痛みがあった。
そして、手首付近で何かを扱っている感覚がありながら「カテーテルの処置」というのが行われているらしかった。
しばらくして、「血管が詰まっているのでステントを入れます。良いですか?」と訊かれた。
選択肢もなにもないだろうと観念して「はい」とうなずき小さい声で答えた。
明るい部屋だったことと、たくさんの電子音がしていたような記憶しかない。
目はつぶっていたのかもしれないが、眠ってはいなかった。
目は虚空を見つめ、耳だけをすましていたような時間。
「手術が終了しました」と言われ、ベッドごと別の部屋に搬送された。
自分では三十分位と感じていたが、一時間半だったと後で聞いて知った。
とりあえず生きていることはわかった。